感恩力を磨く〜仲間づくりは学びの宝庫

平塚市倫理法人会 会長、大沢園芸 大沢知明

第739回
平塚市倫理法人会経営者モーニングセミナー
大沢知明氏 平塚市倫理法人会会長 大沢園芸 代表

自己紹介から
平塚市生 42歳
大学卒業後4年間正社員としてパチンコ店勤務後、
実家にUターンして農業を営む。
生産作物はお米とガラスハウスで育てたバラ切り花の栽培。

まず初めに、
昨年令和4年度(2021年9月〜2022年8月)に入塾した、
後継者倫理塾(毎月一泊二日の研修を計10回)での学びについて。

そこで100日実践という課題が出る。
思いつかないこと、本当にいま必要なことを100日続けるというもので、
内容は「妻に100日感謝のハガキを出す」ことに決まった。
元々仲が良いと思っていた妻へハガキを出すなんて簡単なことだと思い、
スタッフと決めたこの内容を実践することになった。

1日目「昨日もおにぎりを作ってくれてありがとうございました。
子供たちをMSに誘っても、嫌な顔せずに許してくれてありがとう。」
3日目「昨日もパートのお仕事、お疲れ様でした。
一日ずっと寒かったですね。そんな中でも朝から外で洗濯物を干してくれて、ありがとうございました。今日も笑顔でよろしくお願いします。」
17日目「一穂の入学式に同行、お疲れ様でした。朝から準備が色々大変だったと思います。泣き虫だった一穂がたくましくなりましたね。美寿々さんが毎日優しく厳しく育てているお陰様です。ありがとうございます。」
といった内容のもの。

20日ほど経った折、中間報告の為、妻に感想を聴く。
きっと喜んでいると確信していた。
しかし、妻の感想は全く違っていたことに衝撃を覚える。
その内容は・・・
宿題でやらされている感が出ている。
もっと肩の力を抜いて書いて欲しい。
イラストを描いてもいいと思います。
無理にハガキの行間を埋めなくて良い。
書き方も業務日誌みたい。
今のハガキではワクワクしない。

そこで妻からのアドバイス
感謝より、愛を伝えて欲しい。
ラブレターだと思って書いてもらいたい。
私の好きなことろを書いてほしい。

すかさず
「ハイ」

と素直に受け入れられたのは、倫理で学んでいるおかげ。

早速イラストを描き始める。
さらに妻の美点(好きな所)を書くようにした。

20日目「美寿々さんの美点
①笑顔・・・初めて出会った時から今でも、とても笑顔が素晴らしいなと思っています。見ていてこちらまで楽しく幸せになるような笑顔です。これからもニコニコしていてくださいね。」

21日目「美寿々さんの美点
②キレイ好き・・・毎日、部屋の掃除・トイレ掃除をするところ。
私にはなかなかできません。本当にすごいと思っています。
結婚前は家事はやったことないと言っていましたが、できています(笑)。」
など

50日間、妻の美点を毎日ひとつ書くようにした。

笑顔、キレイ好き、子供達の話をちゃんと聞いている、
おもしろい、私の好きなものを知っている。
思ったことをサラッと言える、子供達に「大好きだよ」と自然に言える、
物欲が少ない、朝の目覚めが良い、私の話を真剣に聞いてくれる、
大沢家を気にかけて助けてくれる、「ごめんね」と素直に言える、
ちょっとしたことでも私に相談してくれる、
子供の勉強のフォローをしている、料理が上手、

励まし上手、お酒が飲める、子供の歯磨きを毎日している、
子供のことを第一に考えている、面白いと思う漫画のセンスが同じ、
子供達の様子を毎日楽しそうに私に伝えてくれる、
一緒にお風呂に入ってくれる、肌がツヤツヤしている、
朝のコーヒーを準備してくれる、可愛い、
子供達が学校に行くとき必ず玄関の外に出て姿が見えなくなるまで見送る、
私の体調を気にしている、他人の悪口を言わない、歯並びがキレイ、
掃除を毎日している、私の予定を良く覚えている、・・・等

すると、毎日ハガキがくるのが楽しみになったと言ってくれた。
次はどんなイラストが来るのか?
思っていたより絵が上手なんだねなんて言われたりもした。

そして100日目
「100日たって、美寿々さんの優しさと行動力に毎日助けられていることを知りました。子供たちが良い子なのも、私が家でリラックスできるのも、美寿々さんのおかげです。時に、美寿々さんに甘えすぎていることにも気づきました。これからお手伝いを継続していきます‼︎いつもありがとう。」

毎日書いていると途中でネタが尽きてきて苦労することもあったが、
妻の顔を思い浮かべて、
妻が言っていたこと、やっていたこと、必死に頭を振り絞って、
普段どんな思いで暮らしているのかを振り返る時間となりました。

最後に妻から・・・
「おめでとう。」と言われハグをしてくれた。

100日実戦の後半から、
ハガキで感謝を伝えているだけということに違和感を感じた。
感謝を伝えるだけでは足りないと感じ、行動で感謝を伝えたいと思った。
最後のハガキにも書いた「お手伝い」とは、「朝の洗濯物干し」のことであり、
それまで朝の忙しい時間に、
自分は自分の身支度しかしていなかったことに気づき、
少しでも妻の手伝いをしてあげようと思えた。
「朝の洗濯物干し」を手伝うということを想像以上に喜んでくれた妻、
初めは教わりながら、ダメ出しを受けながら、
途中何度も投げ出してしまいそうにもなりながら、
それでも妻に感謝を伝える為だと奮い立たせて、
今では免許皆伝し、洗濯物干しも無事独り立ちした。

100日実践を通して、
今までの妻への言葉がけも表面上だけのものだったと気づけた。
心から感謝をするということがどういうことがを気づかせてくれた。

ハガキ1枚は微力ですが、
100日間送り続けることで、
心から感謝できる力「感恩力」が鍛えられた。
しかしこれは使っていないと弱まりやすい力でもあり、
100日実践を終えた今でも、洗濯物干しの前には妻への感謝の気持ちを思うようにしている。

それから2015年9月 ご自身の倫理法人会入会直前の話へ。
当時、仕事で悩みを抱えていたエピソード。
①村社会的な思考で顧客よりも同業者との競い合い
どちらが良いものを作れるか?どれだけ設備投資するか?
と言ったものに巻き込まれ危険を感じていた。
②先代の父への不平不満を慢性的に抱えていた
感情的になり、度々ぶつかることもあった。

そこで様々な自己啓発書を読んだりセミナーに参加したりするも、
なかなか成長しない自分。
そんな中での倫理法人会との出会いだった。

初めて参加したMSで実践例を知る。
朝起き・・・サッと行動することで直感力、決断力を身につける。
挨拶・・・誰でもできる当たり前のことが大切。親子間、夫婦間は何より大事。
ハイの実践・・・我を捨てる、まず飲み込む。食わず嫌いになるな。

MS参加した感想
会場の雰囲気スゴイなぁ。
学ぶ姿勢と活気、環境と仲間がそこにある。
本を読むだけじゃない。
当たり前で平易なこと。
お金がかからなそう。
人前で話をする練習にもなりそう。

入会当時の平塚市倫理法人会
3:30会場設営
4:30リハーサル
5:10はじめの式
というスパルタ、意識の高い会員の多い単会だった。

父の言うことを素直に受け入れられない自分・・・
だからこそ「ハイ」の実践をとにかく意識した。

設営から参加をすることで、
あのすごいと感じた会場の雰囲気を作っている方々、
細部へのこだわりやその意味を教わり、
これだけの準備の結果だと知った。

しかしそれから学びの停滞期に入る。
厳しい先輩のダメだし、
先輩同士意見の不一致、
講演会直前、当時の専任幹事が全く引き継ぎもなく離脱するなど、
人を責めたくなる衝動に駆られる。

石の上にも5年。
逃げずに食らいつき、
楽しさより必死さだけで、
この学びを伝えられる場を作れているという貢献感と、
それが良いと思った直感、
必ず人の役になっていると信じて続けていた。

すると最初に抱えていた問題、
①顧客よりも同業者に目線が入っている不安感→自然と解決した。
毎週のMSのことで同業者を気にする暇がなかった。
ただ、②の父への不満
については停滞していた。

そんな中での2020年9月に会長就任。
それに伴い倫理法人会とは?といった再点検の必要性を感じた。
まずは倫理法人会憲章を読み解くことで3つのキーワード、
「学び」(何を?)純粋倫理の学習
「実践」(誰が?)経営者、リーダー。和やかで、揺るぎない家庭を築きたい人
「普及」(なぜ?)心の経営を目指す人々づくり、愛と敬と感謝の経営を目指す、会員の輪を拡げるため。
の重要性を再確認。

この「学び」「実践」「普及」を自分ごとに置き換えるためには、
☑︎なんのため?
人脈づくり、情報交換、自己成長、売上アップ、仲間づくり、好奇心 等々
☑︎だれのため?(自分のため、は当然)
祖先、父母、兄弟、夫妻、子供、仲間、顧客、先輩、後輩、友人 等々

これを完全に自分のためだけにやっていると心が折れる。

何を学ぶかの「純粋倫理」を点検
これは「万人幸福の栞」栞8頁「万人幸福の道」(誰もが幸福になれる道)に記載がある通り、
栞9頁 明朗 愛和 喜働
ふんわりとやわらか
何のこだわりも不足もなく
澄みきった張りきった心
これを持ちつづけること

すなおな心

すなおな心になるために、持ちつづけるために、
☑︎苦難の捉え方(栞14貢)
☑︎心のあり方(栞135貢)

病気だったり苦難をそのまま解決するのではなく、
自分を成長させる材料にすることが大切。

なぜ父に対する不満が停滞していたのか?
その当時の心情、
「陰鬱」また先輩に怒られるかなぁ・・・
「険悪」なんで他の会員はMS来ない?自分ばっかりなぜ準備?
「悲観」MSに行かない理由を探そう・・・

これらは倫理の逆実践と名づけた。
ハキハキ明朗↔︎クヨクヨ陰鬱
ウキウキ愛和↔︎トゲトゲ険悪
ワクワク喜働↔︎イヤイヤ悲観

幸福につながる道とは真逆の気持ちで学んでいた。
それでは成果が出ないのも当たり前だと気付けた。

それからは、
とにかく笑顔と明るい声をだそう。
今日も来てくれて、嬉しい。
学べる場があり、仲間がいる。

という初心を思い出し、

思い通りにならないのが普通。
ふんわりとやわらかく素直な心で捉えよう。
自分も最初はMS途中から参加して先に帰る。といった同じことをしていたじゃないか。など

そうすると他人への責め心がなくなり、
父への不平不満も改善してきた。
さらに一緒に働いている妹と父の関係も良好になり、

自分の性格も改善
感情的になることが減り、
心が曇ったら即、笑顔、朗らか。
そんなふうに自分を切り替えられることができるようになる。
自分が変わると周りが変わるという倫理体験をした。

倫理法人会で学んでいなかったら、
父へ感謝できない(不平不満を抑えられず、喧嘩別れして全く別の仕事をしていたかもしれない。それもうまくいっているとは到底思えない。)
妻の愛に気づかない(妻の愛に報いるなんて思わなかっただろう)

そんな生活を送っていたことだろう。

ここからは他の単会では話していない内容。
令和3〜5年度上半期を振り返る

令和3、4年度 平塚市倫理法人会スローガン
しっかり学び、素直に実践
明るい仲間と未来を創る
ツイテルツイテル105!

1年目『しっかり学び素直に実践』の年だった。
・倫理を正しく伝えたり(自分が足踏みしていたからこそ)
・会員大会 実施
・経営者の集い 実施
・即行の実践:MS会場費値上がり→八幡宮会場へ移動
・即行の実践:普及イベントコンペ→第5地区合同MSを立案・実行

2年目『明るい仲間と未来を創る』の年だった。
・ひらりん全体LINEグループ開設
・第5期後継者倫理塾 入塾
・ゆるっとミーティング/ひらりんZOOM朝礼
・イブニングセミナー 企画と運営(講師:山田遼氏)
・700回記念MS 企画と運営(講師:河野太郎氏)

そして『ツイテルツイテル105!』
令和4年度2008年設立以来
7年振り、4度目
内山聡専任幹事と竹田幸恵幹事のおかげで
年間目標105社達成することができた。

それから現在
令和5年度、平塚市倫理法人会スローガンを、
楽しく学び、笑顔で実践
明るい仲間と未来を創る
ツイテルツイテルひらりんいいね!
と改め、

3年目『楽しく学び、笑顔で実践』
・レクレーション大会(バーベキュー)実施
・GAM
・大運動会(神奈川県倫理法人会40周年記念)
第5地区が総合2位、地区別パフォーマンス1位、地区別応援合戦1位になれたのは、
内山徹第5地区長のおかげでした。
・ひらりん運営委員会 継続

ラスト2分では、
会長職、残り半年間の決意
スローガンで達成できていない
『感謝と希望で仲間を増やす』
感謝→感恩力を磨く
希望→心の太陽である(98貢)
「日が出たから夜が明ける」
「悲観は雲、憂いは霧」
「望みを無くするから崩れていく」
「希望を強くもやし、仕事に情熱をこめよう」

4月20日 倫理経営講演会は、
成功すると信じているから、成功する。
7月20日 年度末目標120社は、
達成すると信じているから、達成する。
8月27日 15周年記念式典は、
皆さんが笑顔で楽しめると信じているから、
そうなる!

そのために現在実践していることは、
未会員の方、スリープ会員の方へ
ハガキ 計300枚 を送り続けている。
願かけとして、
「絶酒」「絶珈琲」「絶菓子」
大好きなものを3つ絶って
先に捨てるから入る!を実践継続中。

残り任期半年、
誰よりも熱く、
感謝と希望を胸に
成功を信じ抜きます!

島田 幸一 記

第739回 平塚市倫理法人会 経営者モーニングセミナー

平塚市倫理法人会 経営者モーニングセミナー

毎週金曜 朝6時〜 平塚八幡宮参集殿にて 年中無休!

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