いのちの多様性

平塚市倫理法人会 会員 出雲大社 相模分祠 分祠長・宮司 草山 清和

第704回 平塚市倫理法人会経営者モーニングセミナー
テーマ:『 いのちの多様性 』
講話者:平塚市倫理法人会 会員 出雲大社 相模分祠 分祠長・宮司 草山 清和 氏

 本日は年に一度、恒例の移動モーニングセミナー。毎年6月末に行われる、夏越の大祓いの行事に合わせて、ここ秦野市は出雲大社相模分祀にて、モーニングセミナーが開催される。今年は7月1日になったが、当会会員でもある、相模分祀、草山分祀長の講話と茅の輪くぐりが行われた。四年前のここ秦野で、私も入会を決めた思い出の場所、今日も沢山のゲストが訪れて賑やかな朝となった。

 講話は草山氏の毎朝のルーティンからスタートした。敷地内にある、草山氏が宮司を務める御岳神社から、境内のいくつかの神社、そして本殿の出雲大社まで参拝し、朝食を作る。境内が近くの小学校の通学路になっているため、毎朝登校時間は子どもたちに挨拶をするという。毎日同じ事を積み重ねる。まさに実践ではないか。

 近くに震生湖という湖がある。それは関東大震災によってできた湖、西洋は自然を克服して文明が栄えたが、日本は自然と調和して栄えた文明であると、日本古来からの文化の特徴から、話は多様性に。

 草山氏はこの秦野の地に千年の杜造りとして、森の再生に情熱を注いでいる。森は単一の杉や檜では、生態系が崩れてしまう。その土地に昔からある多様な森の再生に尽力している。現代の日本はこの伝統を忘れ、多様性がなくなってしまった。

 命の多様性。違う人の意見を認めない。生物も多様性が無くなっているが、その元凶は人間である。日本人は多様性認めてきた民族だが、それが西洋化で失われてしまっている。日本の文化を大切に守ることが、多様性のある持続可能な世界を守ることに繋がる。

 そして続ける。我々日本人は一霊四魂という御魂をいただいている。
一霊四魂とは、

一霊 間違いを認めて道を正す。
和御魂 和の御霊
荒御魂 自らを顧みず戦う
先御魂 幸せ
串御魂 繋げる、まとめる、束ねる

倫理と繋がる。

 毎週のモーニングセミナーは、まさに一礼にあたる。人は間違うものだ。だから一霊という、それを正すということが与えられたのではないか。それぞれの御魂は、局面で必要な精神なのかもしれない。あるいは個性にも繋がる。しかしその御魂も、省みて、修正していくことが、大切なのかもしれない。

 次に今中と中今という言葉を教えてくれた。これは調べたら、神道における歴史観だそうだ。今中は今が良ければ良い。中今は先祖や子孫の真ん中にある。イマココという考え方がもてはやされている。しかしやはり先祖から後々の子孫まで。繋がりの中での今という考えは大切だと思う。倫理でも、モトと繋がる大切さを教えている。

 今回も神事を司る宮司というお立場から、やはり本質につながる貴重な講話を聞くことができた。命の多様性を渋沢丘陵を舞台に展開していきたい。森を自由にすることで、多様性のある自然界を再生する。昔は里山を結界として、人間の生活圏と自然界を分けていった。お互いを認め尊重する。自然の多様性と人間界での多様性。この共通性から、今必要なことを教えてくれた。

 そして講話の後は夏越しの大祓いとして、茅の輪くぐりを行う。毎年雨の多いこの行事だが、今年は早すぎる梅雨明けで真夏の日差し。わがままだらけの私も、少しは厄を祓えたか?

専任幹事 内山 聡 記

平塚市倫理法人会 経営者モーニングセミナー
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